Blue Sky Music

制作した音楽作品のご紹介やら雑談やら

音楽が仕事に生かされた時

自己紹介の記事にも書いていたと思うので言いますが、私は介護福祉士の資格を持っており、2019年まで高齢者施設で働いていました。

 

私がいたのは所謂老人ホームと言われる生活の場としての施設とはちょっと違い、高齢者様が通いで利用される「通所リハビリ」という所でした。

通所のスタッフは、何よりも「元気」が売り。

通所での1日を楽しみに通われる利用者様の為に常に楽しい催しを考え、生活への潤いをご提供するという事を日々大事にしていました。

 

 

通所に入職した時の私は、音楽活動を始めて数年経っていました。

新人職員紹介で何か一つ特技的なものを披露しなくてはならなくなり、私は当時やっていたアカペラを披露する事に。

と言っても私以外のメンバーはその場にはいない状態なので、事前にリード以外のパートを自分で多重録音したCDを用意して、それを流した上でリードを歌うという事を行いました。

あまりにも個性的過ぎる、前例なんか絶対にないであろうその演出には、ご利用者様も、先輩職員の方々も大変喜んで下さって、自画自賛をするわけでは全くないのですがあれは大成功だったと言って良いと思います😂

 

以降、私は仕事上で音楽関連の演出が必要な場合に、歌唱を始め、様々な音源提供を行う事となっていきました。

高齢者施設でそんな事を…と思われるかもしれないのですが、通所という所は意外とアクティブなんですよね。

もちろん施設ごとに差はあると思いますが、私が勤めていた通所は、色々な意味で大胆でゴージャスな感じでした🤣

ご利用者様に楽しんで頂く為に月に2回ほどのペースでイベントも行っており、様々なゲスト様をお迎えしてはライブステージなどを披露して頂いたり、施設主体でスタッフが作り上げる温かなイベントなどもありました。

そういった場で、私のちょっと変わった音楽関連の趣味はうまく生かしてもらえていました。

 

イベントで歌を歌ってほしいという依頼はよくあり、その他に、施設のエライ人からの指示で、各イベントごとのオリジナルイメージソングを数曲制作したりもしました。

例えば、夏祭りとか、スポーツ系イベントとか…

イベント前の数日間と当日に館内BGMとしてその曲をひたすら流して盛り上げる、という形です。

もちろん私がボーカルを入れているので、私の歌声が館内にひたすら流れると言う、公開処刑的な状況😱

他の人は特に何も考えていなかったと思いますが、私は正直仕事どころじゃなく常に心がザワついていました🤣🤣

 

ただ、ご利用者様達は私が曲を作るたびに本当に喜んで下さっていて。

その姿を見る事、自分の作ったもので皆さんが笑顔になってくれたという事実は素直に嬉しい事でした。

「この歌、あんたが歌ってるんだってねぇ、すごいねぇ☺️」

「ちゃんと歌詞の中に◯◯◯(施設の名前)って入ってるんだねぇ」

「これを聴くと元気になれるよ😃」

等と、たくさんの高齢者さんから声をかけて頂き、私の方が元気になれましたね。

まだまだ知識も薄くてたいした曲は作れませんでしたが、ご利用者様達の喜びの姿が私にとっては全ての答えでした。

 

また、私が組んでいたアカペラグループが施設のイベントに出演させて頂いた事も何度かあります。

コンシェルジュの方からのご依頼で、年に1〜2回程のペースで出させて頂いていました。

ライブとして人前で披露する事を常に目標として活動していた私達のグループにとっても、1時間というイベントの枠を丸々頂ける事は大変貴重でありがたい機会でもありました。

ご利用者様も、普段見慣れたケアワーカーが、制服を脱いで髪も下ろして、仲間とステージに立って歌っているいつもと違った姿を見て、相当珍しかったようでしたね。

嬉しそうに、温かな笑顔でステージを見守って下さって、時に一緒に歌って下さって、楽しいイベントの時間を共に作って下さいました。

 

 

これらは全て、私が音楽という趣味を持っていたから実現され形となった出来事。

まさか仕事に色々な形で趣味が生かされるとは、全く想像もしておらず…

私自身にとっても、これらの事は間違いなくスキルアップの機会に繋がっていたと思います。

最初の新人紹介でアカペラをやっておいたのが良かったなぁと思います。あれで完全に掴んだ感じでした🤣

 

「好きな事を仕事に」という考え方は私はしないタイプなのですが、結果的に好きな事が仕事にも役立ってくれた、という展開になってくれた事はとてもラッキーだったと思っています☺️

 

好きな事をやると、心も体も生き生きとする。

私自身、元々強く思っていた事です。

私が通所で働く道を選んだのは、同じ体験を高齢者様にもご提供したかったからでした。

この事は、介護福祉士の勉強をしていた学生時代から論文などにも必ず書くくらい、個人的に大切にしてきた考えです。

 

それを普段からのケアの中、そして私の音楽という趣味によって少しでも実現出来ていたらいいなぁと思う、元通所ケアワーカーのなっっっがい独り言でした🤣🤣🤣