過去に制作した曲を、数年経ってからリアレンジするという事が時折あります。
リアレンジを行う理由はいくつかあると思います。
「今の自分だったらこう作るなぁ」
「最初に作ったやつはグダグダだから、単純に作り直したい」
「全く違った演奏形態で新たに作り変えてみたい」
私の場合はそんな所が多い気がします。
昨年から音楽チャンネルを立ち上げて、Sky Blue(SB)の楽曲紹介をやり始めてから、思う事があって。
一言で言うなら、
「自分変わったなぁ」という事でした。
以前の私は、異常なまでに音色の選定に拘る所があり、フリーでやってはいるのですがその範囲内でも最大限のリアルさを常に追求していました。
SBの曲も、私自身が作ったオリジナル曲も、初期に作ったものはやはり今よりはオケの音色が古いし、軽いんですよね。
それはそういった環境下でやっているのだから勿論の事で、私自身も理解の上でやっていた事なのでそれ自体は特に問題ではないんですが。
問題はその後、私の音周りの環境が変化し、少しだけグレードアップしてからの事。
極端な話、私はそれまでに制作してきた全ての曲を新たな環境でリアレンジしたいという事を考えるようになりました。SBも、自作曲も。
さすがに全曲を…というのは無理な話なので実行に移してはいませんが、途端に、それまで作ってきた数々の曲達に物足りなさを強く感じてしまうようになり。
新たな環境下でそう感じてしまうのはごく自然な事なのかもしれませんが、あの頃の私は表面上のものしか見えておらず、制作時に曲に込められた思い等の背景について考えられる程大人じゃなかったと感じます。
過去曲のリアレンジまではしていませんが、SBの後半数曲は、実は私が音色の選定を行っています。
あえて悪い言い方をすれば、それは「私の我儘で」でした。
これまでのSB関連の記事を読んで下さっている方がもしいらっしゃるなら、私と言う人間はどれだけ嫌な奴なんだろうと思われてしまいそうですね💦💦💦
まぁ私の表現の仕方もあると思うのですが。
あえて悪く言っています😅その方が、より理解して頂きやすいと思うので。
リアルさばかり追求していた頃の私は本当に大切なものを見失っており、その事は、直接的な原因ではないにしろSBを一度崩壊させてしまった理由に少なからず繋がっている部分だと思います。
先日も書いた事ですが、例えどんなに古い音源で作られていようとも、その時の作者の思いはその音の中だけに生きている、と今の私は考えます。
だからこそ先日公開した「さよならなんて言えないよ」も、当時の音源をそのまま使用しました。
実際の所SB楽曲のリアレンジについては、コンポーザーの龍徹さんから許可が出ている状態です。
と言っても私からお願いしたわけではなく、龍徹さんの方からそのように言って下さった事でした。必要があればどうぞ、と。
私の活動の幅ややりやすさを考えて下さっての事だと思いますし、それ自体は大変有り難い事です。
ただ、SBの楽曲に関しては、私は極力リアレンジをしない方向でのご紹介を今後も考えています。
以前までの私だったらもしかすると、「じゃあ喜んで!」と全曲リアレンジをして公開していたのかもしれません。
それを想像すると、今の私はかなりゾッとします。
別にリアレンジが過去を否定するものだとは全く思いませんし、それは一つの表現方法であり完成形なので、何も悪い事ではないと思います。
私も、ちゃんとした意味のあるリアレンジは今後も行っていくつもりです。
例えば私のチャンネルで公開しているSBの「遠い夏、大地蹴って」という曲は、吹奏楽アレンジにし原曲からは大幅にサウンドを変更した音源になっています。
これは龍徹さんのチャンネルで初めて公式音源が公開された事に合わせ、私がシナリオを考え二次創作的に作成したものでした。詳細は動画説明欄に載せています。
「希望の風」という曲もリアレンジしたものですが、「龍徹さんがこのアレンジを気に入ってくれた」という理由からあえてこのバージョンのまま公開しています笑
それがなければ間違いなく原曲どおり公開していたと思います。
元々はお遊びで作り、X限定で公開していたものでした。
理由のないリアレンジはもう必要ないな、って今の私は思います。
ただ単純に「以前のバージョンが気に入らない」という思いだけで作り直してしまう事は、出来れば避けたいと思います。
音楽に大切な事を、今は私なりに学び理解をしたつもりでいるので。
こんな考え方を、以前までの私は一切出来ませんでした。
今は本当に変わったなと思います。
後悔とかではありませんが、もっと早いうちにこの考え方が出来ていたら、SBが途中で活動不能になる事もなかったのかもしれません。
考え方は人により様々でしょうし、どれが正しい答えっていうのはもしかしたらないのかもしれません。
「以前のものが気に入らないからリアレンジをする」という事が悪い事だとも全く思わないし、それはそれで十分な意味のある理由だと思います。
ただ、今の私は、SBが過去に信念を持って仕上げた音源の形を変えたくない…という思いの方が強いです。
例えどんなに古い音源でも、ヘタクソなボーカルだとしても。
なので、SBに関しては今後も基本的には過去に作り上げたものをそのままの形でご紹介していくつもりです。
理由あってリアレンジをするものも勿論あるとは思いますが、最優先に考えるのはやっぱり「その時の作者の思い」それが第一だと私は思っています😊