今日は、基本的に音楽とは無関係なんですが完全に無関係というわけでもないお話をします。
いつかの記事でもちらっと書いたんですが、私は飛行船が好きです。
おかしいという程ではないにしろあまり一般的でもない、ちょっとマニアックな趣味かなぁと自覚しています。
飛行船と言うと、一昔前というイメージの方が強いかと思います。
最近では本当に見なくなりましたよね。
それもそのはずで、2024年現在の日本には、パイロットが乗って操縦する有人飛行船の存在はゼロです。
直近だと2022年の春頃に約2ヶ月間だけ、有人飛行船が日本の空を飛んでいた時期がありました。
「新スーパードライ号」という飛行船。
昭和の時代にも飛んでいた、アサヒのスーパードライ号という飛行船の現代版です。
LOOK UP! JAPAN #空飛ぶスーパードライ情報局 | SUPER DRY CHANNEL - スーパードライチャンネル
そしてその前は、2016年いっぱいまで、スヌーピーの大きな絵が描かれた飛行船「スヌーピーJ号」が存在していました。
2010年だか2011年だったか…辺りから運航されていたはずです。
このスヌーピーJ号は、1年をかけて日本全国を縦断していました。
なので、もしかしたら見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
(写真は私が2015年に北海道で撮影したものです)
私は子供の頃から飛行船が大好きでした。
子供の頃、実家の上空に突然現れた飛行船(Konica)を見て衝撃を受けてから、大好きになりました。
2011年に札幌で初めてスヌーピーJ号を目にし、その翌年辺りから、私は本格的に飛行船の「追っかけ」を始めました。
と言っても全国とかじゃなく、私の住む北海道に飛行船が滞在している期間のみですが。
北海道の滞在期間は、毎年春〜夏にかけて。
約2ヶ月程度、長いと3ヶ月程の年もあったように記憶しています。
私は飛行船がこちらに滞在している期間中、仕事が休みの日は全て飛行船鑑賞に出掛け、行ける日は仕事終わりに係留地まで行って飛行船を見学したりも頻繁にしていました。
それくらい大好きでした。
北海道には飛行船の整備を行う為の施設があり、毎年夏にそこで耐空検査(車で言う車検のようなもの)が実施されていました。
十勝にある大樹町という町に、その巨大な格納庫があります。
札幌からは高速道路を使って約3時間前後くらいでしょうか。
私は大樹町へも頻繁に足を運んでは、十勝の空を飛ぶ飛行船を見ていました。
飛行船を見る為なら、高速代も時間もいくらかけても惜しくなく、睡眠時間もいくらでも削ってどこまでも追いかけていました。
離陸、空を飛ぶ姿、着陸、その後の係留地での様子と、24時間昼夜を問わず本当にいつでも。
飛行船愛を語ったり写真を色々と載せて行くと、私の場合本当にキリがないので…これ以上はあまり詳細な事を書くのは控えようと思います😅本当に恐ろしいくらい止まらなくなるので…
とにかく、そのくらい飛行船が大好きで大好きで、異常なくらい飛行船が大好きでした。
私が作曲活動を始めたのが、ちょうどスヌーピーJ号を見始めたのと同じくらいの頃。
その思いを形にしてみたくて、2013年に「飛行船を追いかけて」という曲を作りました。
その翌年、スヌーピーJ号は船体のデザインチェンジがあり、そのタイミングに合わせて「飛行船を追いかけて-2014-」という新バージョンを作りました。
さらにその翌年2015年辺りの事だったか…
この「飛行船を追いかけて」という曲を、実際にスヌーピーJ号のスタッフ(クルー)の方や、パイロットの方が聴いて下さっているというお話を聞きました。
それは私にとってはあまりにも予想外で衝撃的でした。
制作中は不思議と「クルーさんがいつかこの曲を聴いてくれますように」等と思った事って一切なくて、元々そういった事を想定したり願って作っていたわけではありませんでした。
というか、それは私にとってはあまりにも現実離れしている事過ぎて一切頭になかったと言うか…全く考えた事がありませんでした😅
まさかクルーさんやパイロットさんに届いているとは想像もしておらず…
普段私は係留地へ行ってもクルーの方には必要がない限り近づく事はなかったのですが、その時ばかりはお礼を伝えたくて、係留地へ行った時にクルーの方に
「『飛行船を追いかけて』を作った、パッチと申します」
と話しかけました。
クルーさんは大変歓迎して下さいました。
パイロットや他のクルーにも聴かせていますよ、と教えて下さって。
飛行船グッズをくれて、記念写真も撮影させてくれました。ここには載せませんが😅
後日…というか正確に言うとさらに翌年の事だったかもしれませんが(もう記憶がだいぶ曖昧です😅)係留地で、今度はパイロットさんにお会いする事が出来ました。
パイロットさんからは
「あなたにお会いしたかった」
と言われ、大感動でした。
本当に「飛行船を追いかけて」を作って良かったと強く強く心から思いました。
そもそもは私があまりにも好き過ぎて勝手に作っただけのものでしたが、こんな形でクルーさんやパイロットさんに曲が届いて、直接メッセージを受け止める事が出来る、そんな経験はごく普通に生きていたら絶対に出来ることではなかったと思います。
クルーは外国人さんも数名いらっしゃいましたが、「飛行船を追いかけて」を聴いて大変喜んで下さっていました。
日本語の歌詞が全て理解できているのかはわかりませんが…そんな事はこの際関係ないって思いましたね🤣
私も英語を話す事は出来ないんですが、簡単な英単語とジェスチャーでいくらでもコミュニケーションは取る事が出来ました。
私が大好きな音楽で大好きな飛行船の曲を作り、それが本物の飛行船にしっかりと届いていた。
音楽も飛行船も、私にこの上ない素晴らしい経験をさせてくれたと思っています。
日本での飛行船の活動は終了し、今現在クルーさんやパイロットさん達はどこで何をしていらっしゃるのか…
どうかお元気で過ごされていてほしいと心から願っています。
そして、いつの日かまた日本の空を飛行船が飛んでくれる事をいつまでも夢見ています。